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酒井 治子 酒井 治子

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酒井 治子さん

[南会津:只見町]

只見線地域コーディネーター
合同会社メーデルリーフ代表社員

集中豪雨で橋が崩落し区間運休が続くJR只見線。令和4年の全線再開通に向けて復旧工事が進む中、鉄道の利活用や地域づくりに取り組んでいる。

率直な話し合いを通し

沿線一体となり創生へ

INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから

只見線を活用し地方創生を目指す

 JR只見線は、平成23年7月の新潟・福島豪雨により現在も会津川口〜只見間でバスによる代行輸送が続いていますが、令和4年に全線再開通する予定です。私は福島県から只見線地域コーディネーターに委嘱され、地域が一体となって利活用を促進するための活動をしています。只見線の利用客増加、そして沿線地域の交流人口・定住人口増加を促して、地方創生を目指しています。

鉄道は重要なインフラであり生活の一部

 只見町出身の私にとって只見線は子どもの頃から身近なものでした。鉄道は生活の一部であり、その時々の記憶が鮮明に残っています。そして生活、経済、観光を支える重要なインフラであり、シンボルでもあります。存在して当たり前だった只見線が新潟・福島豪雨で不通になり、改めて存在の大きさに気付かされました。

震災前から只見線を利用したイベントなどを企画

 只見町観光まちづくり協会に勤務していた時から、只見線を利用したツアーの企画や外部への情報発信などに積極的に取り組みました。現在は仲間とともに「メーデルリーフ」という会社を立ち上げ、只見線に関連する仕事に加え、「健康」や「食」をテーマにした地元特産品の製造、販売も手掛けています。

仲間と話し合い協力しながら前に進みたい

 平成24年、新潟県から只見駅までの運転が再開された日、子どもたちと一緒に手を振って列車を迎えました。ホームに降りた皆さんは笑顔にあふれていました。現在、柳津町、三島町、金山町、昭和村、只見町、新潟県魚沼市の6市町村で「只見線に手をふろう条例」が制定されるなど、おもてなしの心が県を越えてつながっています。希望の持てる故郷を残すため、町内はじめ沿線地域の方々と知恵を出して前に進んでいきたいです。