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遠藤 大輔 遠藤 大輔

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遠藤 大輔さん

[県南:塙町]

株式会社FLOWER KING 代表取締役社長

塙町を拠点に福島県産の花をアジア圏へ輸出販売している。特に塙町名産のダリアや福島県産の花は高品質で海外でも人気が高い。

生産に関わる人を称える

新種ダリア「メダリスト」

INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから

花々に背中を押されて

 震災前から中国で花き販売をしていました。平成29年頃、輸出する花を探すために日本各地を巡っている時に塙町を訪れ、町と生産者が一丸となって、ダリアで町を盛り上げようとする地域性に魅了され、ここに拠点を置きました。県産の農作物は風評の影響で、国外出荷の規制がかかっています。そこで、規制がない花を出荷することが、風評払拭の糸口になるのではないかと考えたんです。

「福島産」であることに意味がある

 福島県を国内最大の花生産地にすべく、生産と流通を続けています。大手市場を通すと収穫から出国までに2日ほどかかってしまいますが、僕たちはここから直接国外に出荷できるので、新鮮で高いクオリティの花を提供することができる。この強みを生かして福島産の花をアピールし、中国をはじめとするアジア圏で人気が高まってきました。

オール福島で挑む花輸出の輪

 令和元年からは新品種のダリアの栽培がはじまりました。その名も「メダリスト」。生産者や風評払拭に尽力した皆さんを称えるためにそう名付けました。ダリア以外でも花輸出の輪は、浪江町や川俣町、昭和村、須賀川市、いわき市、矢祭町、鮫川村にも広がり、県内の花市場はますます盛り上がっています。福島県産の花の輸出量は順調に伸びており、福島県を花の国外出荷量ナンバーワンにすることが目標です。

「ありがとう」と言えることが、復興の第一歩

 令和2年には一般社団法人サンクスフラワープロジェクトを立ち上げました。これは大規模災害への支援に対して感謝を伝えるプロジェクト団体です。国内外のアートイベントや展示会に福島の花を出展することで、福島の元気な姿を発信しています。生産者が胸を張って「ありがとう!」と言えてこそ真の復興。生産者の情熱をつないでいきたいです。