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  1. 知事メッセージ
  2. 復興・再生の記録
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  4. 年表
佐々木 嘉宏 佐々木 嘉宏

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佐々木 嘉宏さん

[県北:本宮市]

株式会社Mot.Com(モットコム)もとみや代表取締役

中心市街地活性化事業を目的に、まちづくりに取り組んでいる。コミュニティエフエムは大規模災害が発生した際、市民や被災者の生活を支えた。

地域密着の事業を展開

市民と避難住民の架け橋

INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから

多彩な事業を展開する第三セクター

 当社は平成14年、中心市街地活性化を目的とする第三セクターとして発足しました。コミュニティエフエムやイベントの企画・運営、子育て商業施設の運営、本宮市地域交流センターと市営駐車場の指定管理などの事業を展開しています。市民一人ひとりが知恵を出し合い、手作り感を大切にして活動してきました。

ボランティアで自主企画を放送

 コミュニティエフエム「エフエムモットコム」は平成18年に誕生。特徴は、100人を超すボランティアのパーソナリティーがいることです。大半の方は素人で自ら企画を考え、生放送と録音で独自の放送を流しています。
 震災後は、市の防災行政無線を緊急放送するシステムを運用。さらに定時に「防災もとみや広報」を流すなど、防災を意識した情報を提供しています。

浪江町民に寄り添う

 震災後、市内で暮らすようになった浪江町民向けの番組「ワンダフルなみえ」をスタートさせました。見知らぬ土地で不安な生活を余儀なくされている人たちを励ましたいという願いで、情報不足にならないよう生活に密着した内容を心掛けました。
 現在も継続中で、本宮市民と浪江町民の交流の場になっています。市民目線で知恵を絞り、市民の笑顔があふれるような事業を展開したいと考えています。

震災後に高まった自然災害への意識

 令和元年10月の「令和元年東日本台風」は、本宮市に甚大な被害をもたらしました。川が決壊し浸水がはじまったのは深夜。状況が悪化しそうな時からフル回転で情報を流し続けました。震災時に本格化したラジオ活動が、このような形で市民の生命と安全を守ることの一助になりました。これからも地域のコミュニティ形成や生活の情報源として貢献していきたいです。