支えてくれている人たちに感謝
福島に移住してきたときは二本松市を拠点に働きました。浪江町に来てからは、コミュニティ再生支援業務を経て、今は道の駅なみえの駅長として勤務しています。振り返ってみると、全ての経験が今につながっていると感じます。支えてくれた人たちに感謝の思いでいっぱいです。
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[相双:浪江町]
一般社団法人まちづくりなみえ/道の駅なみえ 駅長
平成28年に福島県に移住。二本松市、南相馬市で働き、現在は浪江町で、道の駅なみえの駅長として働く。
訪れる人も働く人も
「なみえ」を感じる場所に
INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから
福島に移住してきたときは二本松市を拠点に働きました。浪江町に来てからは、コミュニティ再生支援業務を経て、今は道の駅なみえの駅長として勤務しています。振り返ってみると、全ての経験が今につながっていると感じます。支えてくれた人たちに感謝の思いでいっぱいです。
福島に移住した当初は岳温泉の近くに住んでいましたが、除去土壌を入れたフレコンバッグの仮置場のすぐ隣に大根が干してあったんです。それを見たときにすごいショックを受けたのを今でも覚えています。福島で暮らすとはこういうことなのだと、突き付けられた気持ちになりました。
浪江町では、まず、コミュニティの再生と住民自治の支援業務にあたりました。町民一人一人と向き合うにつれ、津波と原発事故、帰還困難区域などの社会的状況や、ライフステージによって直面するものが違うと分かりました。対立が起きるのも浪江が好きだからこそ。悲しみの裏返しなんです。地域を感じる時間をいただいたと思っています。
当初「駅長」の役割は浪江町出身の人がやるべきだと考えていましたが、今は駅長として、ここを支援ではなく経済を回す場所にすることが自分の役割だと考えるようになりました。生産者にとっては「喜ぶ人がいるから野菜をつくる」理由になり、訪れる人には、商品を通して町の人と出会い、交流するきっかけとなります。浪江町とつながり続けたいからと、ここで働く人もいます。スタッフが楽しく働き、町民にとってもつながりやきっかけとなる場所を目指したいと思います。