震災から気づいた自らの使命
震災をきっかけに、福島に住んでいる意味を真剣に考えるようになりました。自分に何かできることはないだろうかと思っていた時、東北の復興を応援するクリエーターの活動「赤ベコプロジェクト」に賛同し、震災の津波の被害を忘れてはいけないと感じていた私は、赤ベコのフォルムに波の模様を描いた青海波ベコを製作しクリエーターとして参加しました。のちに津波によって被災した方から、このベコに励まされましたという言葉をいただき、逆に私自身が励まされました。あらためて、皆様に元気になっていただけるようなものづくりをしていかなくてはと強く思いました。
新しいカタチから開けた道
震災をきっかけに、新しいデザインの民芸品を目にした個人の方や今まで接することがなかった年代の方、業種の方たちからの製作依頼が多くなりました。民芸品はお土産屋さんに並んでいるという常識が少しずつ変化して、おしゃれな雑貨屋さんにも置いてもらえるような新しい民芸品のカタチがつくられた気がしています。
町のために自分たちから提案していく
これからは野沢民芸が町のお役に立てるようなこともできればと考えています。野沢民芸の工房で体験をしていただくことは交流人口の増加にもつながります。ものづくりの体験は新しい観光資源のひとつだと考えています。