避難所に食料を届けることからはじまった
震災後、農家の皆さんが持ち寄った野菜で汁物をつくって避難所に届けました。真空パックにしてもっていけば、温めてそのまま食べてもらえる。それを続けていくうちに、加工品をつくってほしいという依頼が増えてきて、加工品や地域食材のブランド化を意識しはじめました。
042
[会津:会津若松市]
株式会社山際食彩工房 代表取締役/あいづ食の陣 実行委員長
福島県産の食の魅力を発信する料理人。レストランやあいづ食の陣のイベントを通して、地元農畜産物の利用拡大とブランド化に尽力している。
地元食材の加工で
農家さんの所得を上げたい
INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから
震災後、農家の皆さんが持ち寄った野菜で汁物をつくって避難所に届けました。真空パックにしてもっていけば、温めてそのまま食べてもらえる。それを続けていくうちに、加工品をつくってほしいという依頼が増えてきて、加工品や地域食材のブランド化を意識しはじめました。
会津17市町村で開催された「新会津伝統美食研究会」は、福島県ゆかりのシェフ5名がアドバイザーとなり、会津の伝統料理を継承しながらオリジナル料理を提案していく取り組みです。知名度のあるシェフから直接勉強できるとあって、講習会には毎回ものすごい人数が集まりました。これをきっかけに発足したのが「あいづ食の陣」です。
地元食材を活用することで会津の食の魅力を広く発信し、生産者と地元飲食店の連携と地域活性化につなげることを目的にはじまりました。春はアスパラ、夏はトマト、秋は米と酒、冬は地鶏という旬の食材を利用し、参加店舗や提供メニューのPRをするなど、シーズンごとにイベントを開催。飲食店だけではなく生産者の情報やレシピ集を掲載するなどの工夫もしてきました。最近は新規で加入する飲食店が多くなり、認知度が広がってきたことをうれしく思っています。