「まめで達者なむらづくり」を学校給食から実践
平成20年、鮫川村学校給食センターに配属され、地産地消を推進する給食づくりに取り組みました。村が掲げる「まめで達者なむらづくり」の指針に沿い、村内産の大豆やエゴマを活用した郷土料理中心の給食で地元産食材の活用率も上がりました。
村の基幹産業と連携した取り組みで、平成23年に学校給食優良学校等(共同調理場)として文部科学大臣表彰を受賞することができました。
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[県南:鮫川村]
元鮫川村学校給食センター栄養技師
鮫川村学校給食センター勤務時代に、学校給食優良学校等(共同調理場)として文部科学大臣表彰を受賞。現在は福島県立ふたば未来学園中学校の栄養教諭として勤務。
心と体を鍛え、社会を築く
地産地消の給食で育む郷土愛
INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから
平成20年、鮫川村学校給食センターに配属され、地産地消を推進する給食づくりに取り組みました。村が掲げる「まめで達者なむらづくり」の指針に沿い、村内産の大豆やエゴマを活用した郷土料理中心の給食で地元産食材の活用率も上がりました。
村の基幹産業と連携した取り組みで、平成23年に学校給食優良学校等(共同調理場)として文部科学大臣表彰を受賞することができました。
子どもたちが郷土の味を知ることで、地域を愛し、地域に誇りを持ってほしいと思い、学校給食での地産地消を推進。食材の確保や調理環境を確立するまでには、さまざまな苦労がありました。表彰を受けたときは、村全体の取り組みが認められたようでうれしかったです。卒業生から寄せられた「鮫川村の給食を通して村の魅力を再認識した」という声には成果とやりがいを感じました。
給食をつくるだけではなく、子どもたちが生産者や調理師の皆さんと一緒に給食を食べたりすることで、地域とのつながりを意識できる環境をつくることも心掛けました。
はじめは郷土料理に抵抗があった子どもたちも、作り手と接することで、食への関心が向上しました。学校給食は、子どもたちの体だけでなく心を育むためにも重要であることを感じました。
震災後、社会問題に食からアプローチできることは何かを考えていました。環境問題やSDGsへの意識づけなど、給食が担う役割は大きいですね。よりよい社会づくりのために、自分の生活を見直して地球に寄り添うには、地産地消やマクロビオティックの視点がヒントになると思います。震災が残したメッセージを、食を通して人々に伝えることは、学校給食の役割のひとつだと思います。