緊急車両や避難者に給油し続けた記憶
震災当日、私が経営するガソリンスタンドでは、店内に物が散乱している状態でした。幸運だったのは、ガソリンを積んだタンクローリーが当日の夕方に到着したこと。おかげで、緊急車両や役場の車両にガソリンを供給することができました。
翌日以降は、浜通りから避難する人々が来店。満タンに入れることはできないので、定量ずつ何十台にも入れていきました。その後は、土木関係者など必要性が高い車両を優先して供給し続けたことを覚えています。
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[県南:中島村]
中島村商工会 会長
発災当時、商工会役員として地域振興のため尽力。会員の育成に努め、商工会運営の基礎を構築した。
商工会会員の成長が
村の活性化に
INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから
震災当日、私が経営するガソリンスタンドでは、店内に物が散乱している状態でした。幸運だったのは、ガソリンを積んだタンクローリーが当日の夕方に到着したこと。おかげで、緊急車両や役場の車両にガソリンを供給することができました。
翌日以降は、浜通りから避難する人々が来店。満タンに入れることはできないので、定量ずつ何十台にも入れていきました。その後は、土木関係者など必要性が高い車両を優先して供給し続けたことを覚えています。
中島村は近隣の市町村に比べ被害が少なく済みましたが、野菜が出荷できなかったり、家が半壊したりという方もいました。
震災当時、私は、商工会の副会長でした。そこで商工会の存在意義や加入するメリットを考えて、村とタイアップして融資が受けやすくなる制度を整えたほか、村内で使えるプレミアム商品券の発行などを陳情・提案しました。
会長就任後も、会員同士の情報交換の場を作ったり、会員のスキルアップにつながるセミナーに対する助成制度を設定しました。商工会ができることは、次に進むためのお手伝いです。お膳立てはできるけれど、そこから先はそれぞれのアイデアと工夫次第。会員の成長が村の活性化にもつながると信じています。
村民が集まる場を作り続けたいと「なかじま輝ら(きら)×2秋まつり」を企画しました。しかし商工会はイベンターではありません。運営はそれぞれ本業の方が頑張りながら地域に還元するのが本来のあり方だと思っています。お客さまのため、商工会の会員のため、そして中島村のため、会員それぞれの成長につながる取り組みを続けていきます。