なつかしの味をパワーアップ
平成20年頃、商工会設立40周年を迎えるにあたり、青年部は町の名物開発に取り組みました。子どもたちが喜ぶようなものを作りたいと構想を練っていると、町内の小さな商店が出していたアイスバーガーをリメイクするという案が出たのです。
もともとは軽く焼いたバンズにアイスを挟むシンプルなものでしたが、町内のパティシエと試作を重ね、地元産の米粉を使ったパンや名産のブルーベリーを使うなど、小野町らしさをプラス。こうして完成したのが「おのまち小町アイスバーガー」でした。
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[県中:小野町]
小野町商工会青年部 部長
青年部長として、町内の商工会をとりまとめ、ご当地グルメ「おのまち小町アイスバーガー」を開発した中心人物。震災後は全国各地のイベントで、観光振興や風評払拭に尽力。
町のおやつをリバイバル
「おのまち小町アイス
バーガー」で町おこし
INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから
平成20年頃、商工会設立40周年を迎えるにあたり、青年部は町の名物開発に取り組みました。子どもたちが喜ぶようなものを作りたいと構想を練っていると、町内の小さな商店が出していたアイスバーガーをリメイクするという案が出たのです。
もともとは軽く焼いたバンズにアイスを挟むシンプルなものでしたが、町内のパティシエと試作を重ね、地元産の米粉を使ったパンや名産のブルーベリーを使うなど、小野町らしさをプラス。こうして完成したのが「おのまち小町アイスバーガー」でした。
これから売り出していこうという矢先に震災が発生。それでも町内で地道に販売を続けました。そんな時、平成25年と平成27年に会津若松市で開催された、県内のご当地グルメを集めた「商工会うまいもんナンバーワン決定戦」でグランプリを獲得。誰も予想していなかった栄光にうれしくもあり、なにより驚きました。
その後の反響は大きく、大規模なイベントや夏祭りへ参加するようになりました。でもみんな素人ばかり。1日に数百個のバンズを焼く設備は持っておらず、町の工場に頼んでトースターを改良するなど、商工会員の力を結集して試行錯誤しながら運営していました。
徐々に設備を整えて、均一なクオリティーでお届けできるようになりましたが、当時のドタバタを思い出して、たまに仲間たちとも笑っています。でもそれが楽しかったんです。
アイスバーガーと一緒に日本中を回りました。おかげで女性や子どもたちが、これを食べに小野町を訪れてくれます。自分たちのアイデアが受け入れられたことは自信につながり、青年部の結束も強まりました。
活性化のアイデアは身近にあって、仲間がいれば形にできる。次の10年も子どもたちが喜ぶ町づくりのための仕掛けをつくっていきたいです。