町の観光スポット開発
平成18年頃から、人が訪れて花見ができるよう、地元の「古内の桜」を活用した地域づくりに取り組み、駐車場やベンチ、案内看板を整備しました。樹齢400年を超える立派な桜。翌春には高さ20mの樹枝に満開の花が咲き、町民の観光スポットをつくることができました。
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[県中:石川町]
石川町中谷地区まちづくり委員会 前委員長
平成19年から11年間、石川町中谷地区まちづくり委員長を務め、地区まちづくり活動とともに、いわき市久之浜地区との交流を図り、震災後も強い絆づくりに尽力。
満開の桜と笑顔
まちづくりで芽生えた絆
INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから
平成18年頃から、人が訪れて花見ができるよう、地元の「古内の桜」を活用した地域づくりに取り組み、駐車場やベンチ、案内看板を整備しました。樹齢400年を超える立派な桜。翌春には高さ20mの樹枝に満開の花が咲き、町民の観光スポットをつくることができました。
以降、まちづくりに関心を持つようになり、中谷地区まちづくり委員長としての活動がはじまり、当委員会で企画立案した「海と山の交流会」により、久之浜地区との交流がはじまりました。
久之浜地区との交流は、大人だけでなく小学校の交換授業を行うまでに発展しました。久之浜の「復興・久之浜漁港まつり」では、ご当地鍋を振る舞うイベントに参加。それを参考にして、石川町の産業交流祭で同じイベントを実践したときは、大好評でみんなが大満足のイベントとなりました。
地震の後、久之浜地区も大きな被害があったと聞いて、すぐに身体が動きました。消防や町民と連携し、毛布600枚とおにぎり2,100個を持って、震災から2日後の3月13日に久之浜地区に向かいました。沿岸部はがれきと泥で真っ黒になっていて、不安が募りましたが、避難所に到着してみなさんの顔を見たときは安心して涙がこぼれました。今でも久之浜のみなさんとの交流は続いています。困っているときはお互いさま。大切な仲間たちです。
まちづくりを通して多くの人と触れ合い、地域の団結力が生まれたと思います。誰か1人が熱意を持って動くと、自然と周りも協力する態勢ができてきます。桜の手入れも、震災ボランティアも私ひとりではできることではありません。地域の仲間、そして久之浜地区のみんなと過ごす中で、まちづくりに大切な志を吸収してきたと思います。地域が元気になることは、本当にうれしいことです。