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齋藤 賢一 齋藤 賢一

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齋藤 賢一さん

[県北:二本松市]

一般社団法人安達ヶ原ふるさと村の景観を良くする会 理事

震災後、安達ヶ原ふるさと村公園に曼珠沙華を植栽。日本一の曼珠沙華の里にすべく、民間活力で市内の交流人口の増加を図るため積極的に活動。

安達ヶ原に咲き誇る

絆の証の曼珠沙華

INTERVIEW 地域から見つめる、あの日から、これから

安達ヶ原を彩る曼珠沙華

 秋の安達ヶ原を曼珠沙華が彩るようになって、今年で6年目を迎えました。活動のきっかけは、震災と原発事故の影響で、安達ヶ原ふるさと村への来場者数が激減していたことで、その打開策を考えていたところ、埼玉県日高市の巾着田の曼珠沙華を知りました。「これだ」と思い立ち、早速行動を起こしました。

地域の協力を得ながらの活動

 地域の区会長をはじめ各種団体などに働きかけて、平成26年に「安達ヶ原ふるさと村の景観を良くする会」を発足させ、翌年から曼珠沙華の球根を植えはじめ、現在まで29万株を植え付け。令和2年の開花は200万本にまで増えました。地区民、地元企業からの募金を受け、さらに県のサポート事業の補助金も受けてここまで来ることができました。令和2年の来場者数(開花期間中)は9,300人となりました。

「美しい」を長くキープする技

 曼珠沙華の開花期間は短い(約10日)ので早咲きの白曼珠沙華を植えました。また、丈が低く乾燥暑さにも強く、しかも曼珠沙華の休眠時に地表面を覆って球根を暑さから守るなど、相性がよく数ヶ月にわたって咲き続けるポーチュラカを加えて、来園者にできるだけ華の鑑賞期間を長くする工夫をしています。

震災当時も、今も変わらぬ結束力

 この地域の魅力は、昔からまとまりと結束力の強さ。震災、原発事故当時、浪江町の皆さんは第一避難所先から移動を余儀なくされ、当地域民は自らも震災の被害者の立場でしたが、即受け入れを決断、区長会を中心に瞬時に受け入れ態勢を創りました。
 この結束力は、当景観会でも発揮されており、多くの地域民が地域のためを思って積極的に協力しており、今後も地域の絆や連携を保ちながら活動を続けていきます。